
food
京都で、南インドを食べる
ドーサの大きさから、インドの食卓を想像した

インド料理と聞いて、何を思い浮かべますか?
カレー、ナン、スパイス。わたしは、まずはそのあたりが浮かぶ。
でも、インドはとても広い。ひとことで“インド料理”とまとめてしまうには、土地ごとの食文化があまりにも豊かだ。ということを学んだ!今回は京都・河原町三条にあるインド料理店、ケララさんで、南インドの料理をいただいてきた。
ビルの2階で、旅のはじまりはじまりぃ

ビルの2階に上がると、インドの旗と「KERALA」の看板が目に入る。

扉を開けると、気持ちはもはや旅先!窓の外はthe JAPAN、京都ということを忘れる。
赤いテーブルクロスなど、赤を基調とした店内には、色鮮やかな象の置物、仮面や真鍮色の器。飾られたものを眺めているだけでも楽しい。仮面や器が何を表しているのか、どんな意味があるのか?正確なことはわからないけど、知らないものを「これは何やろう」と眺める時間も、旅の楽しみのひとつなのかもしれない(ここはインドではなく日本、京都だけど!)。
長いドーサと、ふくらむプーリ


メニューをいただいて覗くその先には、初めてみる写真、初めて読む名前、なんのこっちゃわからない!しかし、心配無用、お店の方がすこぶる親切で、いろいろと説明してくれたおかげで、オーダーしたいランチも決まり、テーブルに運ばれてきた。わーい。
南インドの料理として知られるドーサ。米と豆の生地を発酵させて薄く焼いた、クレープのような料理なんだってさ。目の前に運ばれてきたドーサは、想像していたサイズを軽々と超えていて、思わず得意の超オーバーリアクション!これには料理長さんも笑ってくれた。
それにしても大きい!写真におさめようとしても、全体を入れるのがむずかしい。


パリッと香ばしい生地をちぎって、カレーやソースにつけながら食べる。ドーサは南インドを代表する料理として知られていて、発酵させた米と豆の生地が使われる。インド政府観光局も、ドーサを南インドのクレープとして紹介している。
そして、もうひとつ、目を奪われたのがプーリ。揚げた生地が、風船みたいにぷっくりふくらんでいる。かわいい。けれど食べると、見た目だけではない頼もしさが満載!カレーをつけて頬張ると、生地にスパイスの味が重なる。プーリは揚げ物なので、ドーサよりは、ややヘビーともいえるが、そんなことは全く感じない!こちらも美味しい!手を油でテカらせながら….止まらない!


ここは、ドーサとプーリを混同しないように押さえておきたいおきたいところ。
ドーサは南インドの料理として知られる一方、プーリは南インドだけのものではなく、インド各地で親しまれているパン。地域によって呼び名や食べ方にも違いがあるという。たとえばベンガル地方では、よく似た揚げパンが「ルチ」と呼ばれることもある。
インド料理を、ひとことで語れない
ひとつの国のなかで、同じような料理が少しずつ姿を変えながら食べ継がれている。南北だけでなく、東西にも食文化の違いがある。もちろん、地図のようにきれいに線を引けるものではないけれど、北では小麦を使ったパン、南では米を中心にした料理、東では米や魚、西の沿岸部ではココナッツを使う料理など、土地ごとの食材や食べ方がある。何度も言うけどクッキリ線を引けるものではなくて、グラデーションだね!
その違いを生むのは、気候や地形だけではなくて、どんな人々が暮らし、何を育て、何を交易し、どんな宗教や歴史を重ねてきたか。食卓は、そうしたいろんなものが混ざり合ってできている。
ケララは、インド南西部にある州。州の観光局によると、雨の多い気候は胡椒やカルダモンなどのスパイス栽培に適し、ココナッツも料理に広く使われているそう。スパイスは食材であると同時に、この地域の文化や交易の歴史とも結びついてきた。カレーの香りをたどっていくと、畑や海、遠くの土地との行き来まで想像が広がっていくのかもしれない!
それはそうと、目の前に料理があるときは、まず「おいしい!」が最優先ですわよね。もう食べている時って本当に幸せ。一番幸せかもしれない(食いしん坊なので)。そしてお腹が満たされて、想像力にも余白ができてくると、異国の食文化の歴史や背景を考えたり、調べてみたり。お腹が満たされると、眠くなるのが先だけど笑
ケララさんは、河原町三条にある南インド料理のお店。店内の雰囲気も、迎えてくれるみなさんもあたたかく、料理を食べるだけではなくて、全部が記憶に残る場所だった。今回はドーサやプーリをいただいたけれど、メニューにはケララ地方のエビカレーなどもある。また絶対に訪れて、違う料理を頼んでみたい。

「インド料理」とひとまとめにしていたもののなかに、まだ知らない土地と食卓がたくさんある。今回のドーサは、その広さを想像する入口になった。ひと皿を食べて、遠い土地のことを考える。食事って、お腹を満たすだけじゃなく、知らない世界へ想像を運んでくれるんやね。
インド料理 ケララ
京都市中京区河原町三条上ル KUSビル2F
地下鉄「京都市役所前駅」から徒歩約2分
営業時間などは変更されることがあるので、訪問前にお店の情報を確認するのがおすすめ。
食文化の参考リンク
Kerala Tourism:ケララのスパイスと食材
この記事を書いた人
駒田商店