
food
大阪駅のすぐそばで、少し違う時間が流れる場所「なかの家」
そこはグラングリーン大阪の中心に広がるうめきた公園から歩いて数分の場所にある。

かつて貨物列車が行き交っていた広大な土地は、いま未来都市へと姿を変えつつある。ガラス張りの高層ビルと洗練された街並みの真ん中に整えられた緑地に風が吹き抜ける。大阪駅のすぐそばとは思えないほど開放的で、美しい景色が広がっている。
そんな新しい街並みを抜けた先で、一軒の小さな店に出会った。
創作料理店「なかの家」さん。
その佇まいには、うまく言葉にできない魅力がある。子どもの頃の秘密基地を思い出す。誰にも見つからない秘密の基地にて、他とは少し違う時間が流れていて、「ここだけは自由!!」。みたいな気持ちになりそうなそんな魅力。
店内に入ると、まず目に飛び込んできたのは壁一面に飾られた沢山のサイン。この場所で過ごした、多彩な時間が刻まれているようだ。サインから音符が沢山零れ落ちてきて、お店全体がメロディーに合わせて踊りだす。
様々な土地の新鮮で旬なお野菜やお肉たちが、メニュー表に沢山並んでいて、語りかけてくる。みんなでメニューを見ながら悩むのが、既に楽しい!!
ほどなくして、訪れる前から楽しみにしていた、前菜の盛り合わせが運ばれてきた。


想像以上に大きい!!美しく盛り付けられ、思わず見入ってしまうどころか、「わぁ!!すごーい」と、わりと大きめの声がでる(関西人はリアクションも大きめ)圧倒的存在感。美しい立体感を帯びたそれは、一つの完美な絶景のようだった。お料理もメロディーに合わせて踊っていて、生きていて、活きている。いただきます。
一口食べると、丁寧につくられていることが伝わってきて、ありきたりだけど..感動。どれも美味しいのだけど、あえてひとつ挙げるなら、パテは今まで食べたことがない感動があった!!


全ての料理、そしておもてなしてくれた、お店の人も
優 し く、 あ た た か く、 緩 や か。繊 細 で サ バ サ バ。遠 い の に 近 い。
仲間と食を囲みながら過ごす時間を、百万倍美味しい時間にしてくれるのは、運ばれてくる料理だけでは成立しない。「なかの家」さんはホスピタリティに溢れていました。リズミカルな時間が流れ、お酒も進む。会話も弾む。
「なかの家」さんは2025年で15周年を迎えたという。
少し視点を変えてみる。「なかの家」さんが生まれた頃、この近く(大阪駅そば)は、まだ開発前で貨物列車が走っていた。その後、大阪の都心最後の一等地として注目されていたJR大阪駅の北側エリアの再開発で、街は大きく姿を変えていったのです。線路は芝生になり、倉庫は高層ビルになる。現在進行形で新しい景色が生まれていっている。人の流れも然りで、様々な変容を遂げていくのでしょうね。

けれど、「なかの家」さんには、変わらず人が集まるのだと思う。料理を囲み、会話を交わして笑い合う。シャボン玉のように音符が弾け続ける。未来へ向かう街のすぐ隣で、15年という時間を積み重ねてきた一軒の店。「なかの家」さんには、今日も少し違う時間が流れている。幸せなメロディーが心に降ってきて、「ここだけはずっと自由だ、そうに違いない!!」
秘密基地に毎日行きたい。
この記事を書いた人
駒田商店