輝くような笑顔と、まっすぐな視線で真摯にお話ししてくださる姿勢が印象的なnaomi先生。30代・40代女性の体の不調改善のためにヨガを始めたい方へ向けて、おすすめする理由と簡単にできる3ポーズを紹介していただきました。
ヨガによって自身の身に起こった好転反応を「少しでも多くの方に体感してほしい」と、スクールだけではなくヨガインストラクターの育成にも尽力されている人気ヨギーニです。
30代・40代女性のココロとカラダをレスキューする、ゆるっとヨガ。
女性の人生の中で一番活発に日々を送る年代と言っても過言ではない、30代・40代。なんとなくだるい倦怠感、理由のわからない心のモヤモヤ感。そんな毎日を解消するために、短い時間でもリラックス&リフレッシュができるヨガのポーズをnaomi先生にご紹介いただきたいと思います。
30代女性の多くは仕事や家事、育児に向き合い、奮闘しながらも毎日が充実している年代だと思います。40代に入ると自分の価値観がさらに明確になり、仕事に邁進したり、新しいチャレンジを始めたりする機会が増えるのではないでしょうか。
精神面が成熟する年齢である反面、30歳頃からは女性ホルモンの分泌が緩やかに下降傾向になってきます。体内にも悪影響を与える視界バランスの乱れや体の歪みも改善しながら、ホルモンバランスや自律神経を整え、ココロとカラダに良い効果が期待できるポーズをご紹介します。
まさに私もこの年代なので挑戦したいです!運動不足気味の初心者ですが、こんな私でも大丈夫でしょうか?
大丈夫ですよ。ヨガは筋トレではありませんし、必ずしも難しいポーズが良いというわけでもありません。短い時間でも集中して取り組むことでリラックス&リフレッシュできるヨガ。この年代に多くなるカラダの不調を緩和できるポーズを紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
- ヨガをするベストなタイミングは?
- ポーズによっても異なりますが、澄んだ空気を感じられる日の出前の早朝がおすすめ。ですが継続の秘訣は「無理なく」。30分だけ早起きをしてヨガタイムを作ることで、1日をすっきり過ごせます。
ヨガの哲学を学ぶよりも、まずは行動して体感しましょう!
「ヨガは奥が深い」とよく耳にしますが、ヨガの歴史、起源について教えてください。
諸説ありますが、ヨガの発祥は約4500年〜5000年前のインダス文明の頃と言われています。元々は哲学的、宗教的な起源を持つ瞑想、精神鍛錬法で、正しい呼吸を意識しながら静の気持ちで自分の内面と向き合う修行から派生しました。みなさんがパッとイメージされるヨガとは少し印象が違うのではないでしょうか。
ストレッチやリラクゼーション方法の一種かと思っていました。
近代のヨガのイメージとして定着している、呼吸法とポーズを組み合わせたヨガを「ハタヨガ」と呼びますが、サンスクリット語で、ハ(ha)は太陽、タ(tha)は月を意味しています。太陽と月は相対するものの代表的な存在。ヨガという言葉には「つながる」「結ぶ」という意味があり、ハタヨガとは陰と陽、ココロとカラダなど、相対するものをつなげてバランスをとることを目的としています。人間の思考はメンタルに大きく影響を与え、脳から神経を使って体の各機能にも影響をもたらしています。ヨガによって自分の深層心理と向き合って気づきを得て心の状態を解放し、マインドを良好に変化させる事で体の全機能が整ってくるのは自然の摂理だと思います。
気力で乗り切るというのは、心にも負担が大きくなり、体にも支障をきたすという悪循環なんですね…。
若い頃にストイックさで乗り切れたことも、30代以降はホルモンバランスの崩れや自律神経の乱れに直結してしまいます。私がヨガインストラクターになったのも、充実はしていたけれど多忙な毎日に背中を押され、頑張りすぎたことで体調を崩してしまったからなんです。ヨガを再開してからは『何気ない幸せを発見して、心の栄養分にできる自分』になれました。ヨガを知れば知るほどその奥深さに魅了されますが、まずは頭で学ぶよりも楽しさや素晴らしさを体感することから始めましょう。
- どんな場所でやるのがいいの?
- 人間は視覚に影響を受けやすいので、生活感のあるものが目に入らない部屋か方向を向いて行うのがポイント。自分自身の内側に意識を向けられるように照明を暗めに落とした空間がベストです。
健康? 美容? 精神面? 私たちが体感できるヨガの効果は?
30代・40代の女性に期待できる変化や効果を簡単に教えてください。
ヨガの基本は呼吸です。呼吸は生命エネルギーの源。おへそと恥骨の間の腹中にある臍下丹田(せいかたんでん)で骨盤の奥まで送り込むような深い腹式呼吸で行います。ポーズを取りながら新鮮な酸素を体内に取り入れ、身体の声を感じ、心の波を鎮めることで体の全機能が整ってきます。女性特有で言うと、PMS(月経前症候群)の解消や不妊症の改善など、婦人科系の悩みに効果を体感されたとのお声をよく聞きます。
自分の呼吸を意識してみると、いかに普段の呼吸が浅いかがわかります。これでは酸欠状態になっているかも…。
新鮮な酸素で元気になった脳は、神経を通して体の各機能や感覚器官を正常に機能させて、体を支える筋肉を発達させます。ヨガをする時は息を止めないことが最優先ですが、できるだけ腹式呼吸を心がけてくださいね。効果的なポーズを組み合わせるとコア(体の芯)がしっかりとしてインナーマッスルがつき、体と視界のバランスが良くなって体の歪みも改善します。
「視界」のバランス、ですか?
視界のバランスの狂いは体の歪みにつながるんですよ。知らないうちに日常化した歪んだ視界で生きると、脳も筋肉も疲れてしまいます。左右がベストバランスでなくなった体には、頑張っている部分とそうでない部分が出てきてます。そうなると血行が悪くなり、内臓の働きも低下します。食べ物の消化能力が落ち、栄養素が効果的に吸収されず、きちんと体内に巡らなくて体内の細胞も活性化しない。いつもなんだか体がだるい、神経もしゃっきりしない、脳も疲れて働かない、そんなネガティブループに陥ってしまいます。
浅い呼吸、視界のバランス、体の歪み。そこから健康、美容、精神面、すべてにつながるんですね。
ヨガによって体の内部を意識できるようになると、デトックス感覚で選ぶ食事内容も変わるからか、「自然とダイエットできた」という生徒さんもおられ、リンパの流れも良くなってむくみがとれてお肌もイキイキしてきますよ。
自分本来の健康体に戻すためのシンプルな教えがヨガです。自分に適したポーズと深い呼吸を意識して、少しの時間自分と向き合う。今回ご紹介する3ポーズは難しくありません。日常の少しの時間で心身ともに良好になって、昨日より今日を、今日より明日を楽しめるココロとカラダを手にいれてください。
- どれくらいの時間をかければいいの?
- 時間は無理なく集中が保てる時間がベスト。慣れるまでや、忙しい日は「5分間だけ」「1ポーズだけ」でもOK。時間の長さよりもヨガの効果を発揮できる正しい呼吸法や姿勢に気をつけて。
自宅で簡単に始められる
おすすめポーズ
息を吸いながらお腹を膨らませ、吐くときにへこませる『腹式呼吸』で行います。腹式呼吸には副交感神経を活発にし、気持ちを落ちつかせリラックスさせてくれる効果があります。ポーズは最初5分から10分間、呼吸が安定していて集中できる時間が目安。痛みや圧迫感もなく、呼吸がスムーズにできる姿勢を意識し、息を止めないように注意してください。
撮影スタジオ:OCAT FITNESS STUDIO モデル:MIKI
モチベーションを上げよう
ヨガに必要なもの
心にも作用するヨガだからこそ、アイテムだってお気に入りのものを選びたいですよね。自覚や意識の高まる素敵なウェアで自分の気持ちを高めるのも大事。動きを邪魔せずサポートする機能性も必要。着て心地よい気分になれるウエアや、ポーズの安定感をキープするヨガマットを選んで、素敵なヨガライフを始めましょう!
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呼吸や意識、動きを邪魔せずサポートしてくれる、伸縮性・通気性の優れた心地よいウェアを選びましょう。コアを意識するポーズの場合はウエアのサポート感が気づかせてくれるので意識しやすくなります。
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最近のトレンドは普段着でも着用できるファッション性と機能性がミックスした美しいデザイン。ボディラインが出るお気に入りのウェアを着ると、美しく着こなしたい気持ちも生まれます。